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親戚

Ｙ野にとっての親戚は、米が無くなったときにただ飯を食わせてくれる存在である。

Ｙ野の家から親戚の家まで往復せぇんぇんで行くことができ、親戚を訪れた暁には一万円もらえる。
そして親戚の家に着いたら、ろくに親戚とコミュニケーションもとらないでハンターハンターを全巻読みふけることが出来る。
朝昼晩の飯がつくのは当然として、たまたま親戚の中に誕生日の人がいたりするとケーキも食える。当然プレゼントなんて用意していない。
そうやってろくに手伝いをするわけでもなく、ぐーたらと一週間を過ごす。この時点で親戚が「そろそろ帰ってくれない？」とほのめかしてもいいような気もするが、何も言ってこない。
そして帰り際には金だけでなく、米と布団までももらっていく。

もはや親戚の人権を無視して、使用人かなにかと勘違いしてるとしか思えない、親戚に対する傲慢な態度に、軍団は畏敬の念を示した。

その出来事をきっかけに、軍団員は無如意の親戚になった。特にゆかりんに関しては同じ田中なのだから、遠い親戚であってもおかしくない。親戚になってさえしまえば上記のような振る舞いをしても何も言われないし、無如意も何も言えない。

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